スコープ
労災保険における神経・精神後遺障害認定基準の改訂―高次脳機能障害認定に関して
大橋 正洋
1
1神奈川リハビリテーション病院
pp.1080-1085
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100933
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厚生労働省労働基準局は,平成12年度より整形外科や耳鼻咽喉科などの専門検討会を設け,障害認定の基準に関する見直し作業を行ってきた.専門検討会の一つに「神経・精神の障害認定に関する専門検討会」(座長:原田憲一,元東京大学医学部教授)があり,この専門検討会から平成15年6月に報告書が取りまとめられた.これを受けて,厚生労働省は「神経系統の機能又は精神の障害に関する」認定基準を全面的に改正し,平成15年8月8日付けで厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あてに通達した.新しい認定基準は,平成15年10月1日以降に治癒した後遺障害事例から適用される.
本稿では,今回の改正の概要を示し,次いで高次脳機能障害の認定方式については,やや詳しく紹介する.
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