臨床のコツ・私の裏ワザ
テニス肘に対する他関節からの運動療法
岡村 俊
1
1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科
pp.116-117
発行日 2023年1月15日
Published Date 2023/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202929
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テニス肘に対する肩甲帯の運動療法
過去にテニス肘の症例に対する他関節からの評価のコツを投稿しました1).今回はその評価からどのような運動療法を実施しているか紹介します.
テニス肘に対するストレステストを行い,肩甲骨を固定して疼痛軽減・消失がみられた場合には肩甲帯の安定性向上を目的とし,運動療法を行います.代表的な運動療法として弱化しやすい僧帽筋中部・下部線維に対して図1aのような運動を行います.肩関節外転外旋位の状態で肩甲骨内転運動を行うことで収縮を促すことができます.また肩関節の安定性を高めながら上腕筋の運動療法を行う方法は図1bのように運動を行います.壁などに肘関節を当て,壁を押すことで前鋸筋の筋活動を高めながら前腕回内位での肘関節屈曲運動を行います.なお上腕筋の運動をする際は手関節背屈による代償運動が生じないように注意します.
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