連載 診療参加型臨床実習・第5回
診療参加型臨床実習の取り組みの現状と展望—急性期大学病院/急性期基幹病院
南角 学
1
,
福迫 剛
2
Manabu NANKAKU
1
,
Tsuyoshi FUKUSAKO
2
1京都大学医学部附属病院リハビリテーション部
2鹿児島赤十字病院リハビリテーション課
pp.578-581
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202314
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急性期大学病院
京都大学医学部附属病院における診療参加型臨床実習の概念
筆者は,20年前に京都大学医学部附属病院(以下,当院)で臨床実習を行った.当時の実習体制では,最初は見学から始まり,その後補助的な役割で診療に参加していった.さらに実習が進むにつれて多くのことを任されるようになり,理学療法士としての役割・業務についてより理解を深めることができたと記憶している.この体制は,今回の理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則(以下,指定規則)の改正で推奨している診療参加型臨床実習の「見学→模倣→実施」と合致している部分が多く,現在においてもこの体制を継続している.このため,臨床実習指導者講習会を受講した際にも,診療参加型臨床実習について違和感はなかった.
当院では1日に約20名の患者さんの診療と研究活動を行いながら,年間20名の臨床実習生を受け入れており,理学療法士1人当たり年間2〜3名の実習生を担当している.上述したように,臨床参加型臨床実習とは,「実習指導者の1日の診療に合わせて参加し,実習生の能力や技量に応じて,できることから経験を積んでいくことで,理学療法士としての知識・技能・態度を向上していくこと」であると考えている.
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