Close-up 訪問理学療法のおもしろさ
複雑な状況を見極めながら
大森 豊
1
,
新井 健司
1
Yutaka OMORI
1
,
Kenji ARAI
1
1株式会社かわさきハートネット 訪問看護リハビリテーション麻生
キーワード:
在宅生活
,
就労支援
,
目標設定
Keyword:
在宅生活
,
就労支援
,
目標設定
pp.176-179
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202206
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はじめに
訪問の対象となる利用者の多くは単独の疾患ではなく,複合的な疾患を抱えている.病期的に終末期に近い方もおられ,経験の少ない理学療法士が担当する場合には悩んでしまうようなケースも少なくない.また,それぞれの利用者が自分らしく生きるという部分を理解し,その希望を叶えることに視点を当てていくとさらに支援が難しくなる.訪問理学療法を志す理学療法士はその複雑な業務に興味をもっている人も少なくないと感じている.
そのような複雑な症例に対面すると,筆者の恩師が「難しい症例をそつなくこなすのがプロの仕事だ」とおっしゃったのを思い出す.それができるようになれば訪問理学療法士としての自己肯定感も生まれ,仕事が楽しくなるのだと思う.大切なのは誰かの指示の下に作業を行うのではなく,理学療法士が主体性をもって適切な判断を行い,それらに対応ができるということに尽きると思う.
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