あんてな シリーズ 介護予防への取り組み・5
地域リハビリテーション(広域)支援センターにおける介護予防と理学療法士のかかわり—京都府山城北圏域における取り組み
田後 裕之
1
Hiroyuki Tago
1
1社会医療法人岡本病院(財団)京都岡本記念病院リハビリテーション科
pp.512-517
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201554
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はじめに
今,日本は少子高齢化・人口減少社会に突入し,「支え合い基盤の弱化」,「労働力・介護力の不足」,「社会保障費用の不足」,「生活課題の複雑化」が進み,対象者別・機能別の公的支援制度(いわゆる縦割り)では対応しきれない状況となっている.これに対し国は,市町村の実情に応じた地域包括ケアシステムを土台に,住民を主体とする地域の多様な資源が,我が事・丸ごとともに支え合う地域共生社会の実現を進めている1).
そのうえで二次医療圏域に設置される地域リハビリテーション支援センターでは,心身機能,活動,参加,環境調整など個々への直接的支援だけでなく,地域資源・課題の把握とケア会議,通いの場,人材育成など間接的支援2)における調整,つなぎ,教育および場の提供が重要となる.本稿では,京都府の体制・事業の特徴も交えつつ,地域リハビリテーション支援センターとしての介護予防への取り組みや理学療法士としてのかかわりを紹介する.
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