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書評 —藤野雄次●編集/松田雅弘,畠 昌史,田屋雅信●編集協力—「そのとき理学療法士はこう考える—事例で学ぶ臨床プロセスの導きかた」
成田 崇矢
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1健康科学大学健康科学部理学療法学科
pp.1010
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201036
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新人理学療法士もベテラン理学療法士も「目の前の患者さんをどうにかしたい」と願い,そのなかで「理学療法士の専門性は何なのか」と自問自答している.しかし特に,経験の浅い理学療法士の多くは,国家試験対策で学んだなかにその答えが見つからず,路頭に迷っている.
本書には,そのような理学療法士にできる限りの筋道を示したいという編集者の藤野雄次先生(埼玉医大国際医療センター)はじめ執筆された先生方の想いがあふれている.理学療法士は運動,動作を改善させる専門家であり,ADLの改善,QOLの向上を目的としている.本書はそれを達成するために必要な臨床推論や基本となる評価の活用法が明示されている.つまり,患者治療だけでなく,理学療法士としてのアイデンティティを捉えるヒントがまとめられているといえよう.
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