特集 急性期からの理学療法
医師にとっての急性期—専門科別急性期の概念と医師が重要視すること
2.食道癌術後
黒田 大介
1
Daisuke Kuroda
1
1北播磨総合医療センター外科・消化器外科
キーワード:
食道癌術後
,
肺合併症
,
合併症予防
,
チーム医療
Keyword:
食道癌術後
,
肺合併症
,
合併症予防
,
チーム医療
pp.509-511
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200231
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食道癌の治療成績は,手術手技,化学療法,放射線療法,周術期管理の進歩により向上がみられているが,食道癌手術は,頸部,胸部,腹部の3領域にまたがる過大な侵襲を伴う手術であり,日本消化器外科学会のアンケート調査1)では手術死亡率3.09%と消化器外科手術のなかで最も手術死亡率の高い手術となっている(表).また,進行癌では化学療法や放射線化学療法などの術前補助療法が行われることが多く,手術手技や術後管理に影響を与えることもある.
食道癌治療には,消化器外科医,消化器内科医,腫瘍内科医,放射線治療医,麻酔医,歯科医などに加えて,看護師,理学療法士,薬剤師など多職種によるチーム医療2)が必要であり,その施設の総合力が最も問われる治療といっても過言ではない.
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