書評
―高橋仁美(著)―「ゴロから覚える筋肉&神経」
福井 勉
1
1文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科
pp.561
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106328
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理学療法士や作業療法士になろうとする学生や新人の臨床家にとって,運動器の機能解剖は当然クリアしなければならない問題である.人参や玉葱を知らないままカレーライスを作ることが難しいのと同様,筋や神経の名称,機能についての知識なしに病態は語れないし,何より臨床的考察の発展性への大きな壁となる.つまり,運動器の知的基盤とも言うべき筋や神経の名称,機能,神経支配については,反射的に想起されたうえに人の運動への3次元的イメージが要求されている.これらの基礎体力をつけるためには,反復を伴う学習が余儀なくされ,多少の味気なさを伴うものである.本書にはそこに味付けを盛り込もうとした優しさが感じられる.
例えば,指の外転に関しては「じゃんけん,パーはハイ(8,1)リスク」として,髄節レベルを覚えるゴロが盛り込んである.その他,いくつか紹介すると,「ハムストは,四股(4,5)合図(1,2)」「膝を,胃に指す(1,2,3,4)腸腰筋」「三頭筋,軟派(7,8)な腕立て伏せ」など,がある.ゴロにはすべてイラストが付き,各筋がページ単位で構成され,さらに「MEMO」として解説が加わり,イメージをしやすく,わかりやすくなっている.
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