特集 公的介護保険
介護保険下の在宅リハビリテーションの実態と理学療法士の役割
盛 雅彦
1
Mori Masahiko
1
1札幌市保健福祉局高齢保健福祉部高齢福祉課
pp.105-110
発行日 2001年2月15日
Published Date 2001/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105743
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はじめに
平成12年4月1日から介護保険制度がスタートした.国は過去に保健や福祉の分野において,その時世を背景に既存の法律では対応が不十分であるとして新しい法律を登場させてきた.しかし一方で,どこかで取り組まれていた事業が効果的であるとわかったときに,それを手本として新たな制度を作り全国に通知するという手法も行っている.要介護予防や自立支援などの発想,コーディネーターとしてのケアマネージャーの位置づけや連携の必要性などは,決して新しい発想ではなく,既にリハビリテーション(以下リハビリ)の分野ではいわれていたことであり,「在宅」に長く携わってきた者にとっては当然理解されていたと思われる.
今回は,在宅療養している心身障害高齢者の在宅リハビリについて,訪問サービスとしては保健事業の訪問指導や訪問看護ステーションと連携した経験から,また,通所サービスでは保健事業の機能訓練や老人保健施設の実地指導に携わった経験から理学療法士として在宅リハビリのあり方について提言してみたいと思う.
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