入門講座 パソコンによる学術情報整理学・5
再検査法による“測定の信頼性”の検討方法
関屋 曻
1
Sekiya Noboru
1
1昭和大学医療短期大学理学療法学科
pp.653-659
発行日 1999年9月15日
Published Date 1999/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105389
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理学療法の領域では評価が重要な位置を占め,関節可動域測定,徒手筋力測定,反射検査,日常生活活動評価など様々な検査・測定が行われる.これらの測定に基づいて治療方針の決定,予後予測,効果判定,患者の層別化等がなされるため,測定の信頼性は保証される必要がある.また,理学療法では量的尺度(間隔尺度や比率尺度)だけでなく質的尺度(名義尺度や順序尺度)を用いることが多いため,両尺度の信頼性の指標が必要である.しかし測定の信頼性を検討する考え方や手続きが理学療法の領域に十分に浸透しているわけではない.そこで本稿では,まず信頼性を考えるときの基本的な考え方を述べ,後半でパソコンを利用した具体的計算方法に進む.基本的な考え方と手続きを中心とし,統計学的な議論は最小限に留める.統計学的基礎に関心がある場合には文献を参照して頂きたい.ここでは統計ソフト“Stat View J-4.5”と表計算ソフト“エクセル98”を用いるが,他のソフトウエアでも基本的な手続きやディスプレイに大きな違いはない.
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