プログレス
車いすスポーツにおける運動生理学
大川 裕行
1
,
田島 文博
1
,
緒方 甫
1
1産業医科大学病院
pp.206-208
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551105270
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車いすスポーツは,市民スポーツの一環として広く認知され,また,競技スポーツとしても発展・進歩している.スポーツに参加する障害者の安全を確保し,市民スポーツとして障害者の健康の維持・増進に役立ち,同時に競技力の向上に寄与するために,障害者の運動生理を理解することは必要不可欠である1).
車いす使用者の水平面での移動のエネルギーコストは歩行に比べて低く,身体に麻痺のある障害者は日常生活でもエネルギーコストの低い生活を行っている2,3).そのため障害者は体力の維持のために,日常生活活動だけではなく,積極的なスポーツへの参加が重要な意味をもつ.また,障害者にとってスポーツは,単に身体機能の維持・増進に役立つということにとどまらず,社会参加を容易にする手段でもある4,5).
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