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編集後記
吉尾 雅春
pp.616
発行日 1997年8月15日
Published Date 1997/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104977
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夏の夜空に花火が上がり,しばしこの世の憂さを晴らしてくれます.賑やかであればあるほどその効果は大きいかもしれません.ビールに加えて,浴衣とうちわがあればさらに言うことなし.浴衣とうちわは周囲の人間にも爽やかな感じを与えます.日本の文化もすてたものではありません.
ところで花火の天敵は雨.西日本を除き,全国的に空梅雨で終わった今年もまた,夏から秋にかけて水不足が心配されます.珍しく6月に台風が本州を2回も直撃したものの,意外と雨量は少なかったようです.勝手ではありますが,どうしてバランスよく天気は巡ってくれないのでしょうか.近年,人的原因を耳にしますが,結局バランスが取れていないのは人間自身ということになるのかもしれません.自然科学の細分化が進み,それぞれの領域では飛躍的な発達を遂げています.しかし,それらの知識や技術は人間にうまく統合されることなく,地球環境を壊しています.
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