雑誌レビュー
“Physiotherapy”1996年版まとめ
荻原 新八郎
1
1金沢大学医学部保健学科
pp.686-691
発行日 1997年9月15日
Published Date 1997/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104844
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はじめに
英国理学療法協会は1994年に100周年を祝い,それを記念して協会発行の“Physiotherapy”は装いを一新した.具体的には,職能団体としての機関誌の部分が“Physiotherapy Frontline”として独立し,真の専門誌に変貌した.また1993年までは雑誌の紙質は薄いものであったが,現在は昔の厚さに戻った.さらにカラー印刷も導入され,活字も大きくなり,図表や写真は見やすくなった.ところで,学術雑誌の表紙は最近どれも洒落たデザインを競っているようであり,“Physiotherapy”も例外ではない.
発行以来82巻を数え,西暦2004年の第100巻まであと18巻に迫った.1996年版12冊の総頁数は696,総論文数は67本で,論文の種類と数は表にまとめた.英国以外から10か国13編の論文が掲載された.そのうち最も多かったのはオーストラリアからの4編で,アイルランド,オランダ,南アフリカ,カナダ,香港,アイスランド,米国,イスラエル,フィンランドから各1編であった.このように“Physiotherapy”は半ば《国際雑誌》化しているので,我が国からの投稿も期待したい.
本稿では研究報告論文29編の要旨を分野別に紹介するが,用いられた研究方法論の内訳は,質問紙法が12編,実験が7編,臨床試験が5編,面接法が4編および文献分析法が1編であった.なお,演題最後の括弧内の数字は掲載号数,続く数字は通巻の頁である.著者が英国人でない場合には括弧内に出身国名を記した.また,著者が理学療法士以外の場合にも括弧内に職種名を記した.
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