プログレス
中枢神経疾患に対する姿勢制御(postural control)―最近の考え方
星 文彦
1
1北海道大学医療技術短期大学部理学療法学科
pp.676-678
発行日 1997年9月15日
Published Date 1997/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104842
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バランス障害は中枢神経疾患の運動療法の主要な対症である.最近の姿勢制御は,Magnus以来の古典的姿勢反射理論に代わり,多様なバックアップ制御,いわゆるサブプログラムが機能的に組織化されたシステムのなかで発現すると考えられている1).姿勢制御の直接的目的は,重力に対して姿勢を適応させることと各肢節間の位置関係を空間的に整えることであり,結果として作業中の身体の重心位置と支持基底面とは適切な位置関係に維持されることになる.
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