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編集後記
安藤 徳彦
pp.580
発行日 1994年8月15日
Published Date 1994/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551104077
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8月の暑い太陽とともにこの号を送る.今月は高齢の整形外科的疾患に対する理学療法と題して特集を組んだ.あらゆる疾患について二次的合併症を予防するためには可能な限り早期から運動療法を開始するのが大原則である.しかしそれが困難な場合に,FESを同時に施行して不足を補えば,筋・骨の萎縮を最小限に抑えることを期待できる.増田氏の研究報告は筋萎縮に対してFESが有効だったことを示している.一方,石田氏は高齢脊髄症患者の回復には早期・漸次・遅発回復型の三型があって電気角度計とSEPでの予測の可能性を示された.また脊椎移植骨の圧潰を防ぎながら,精神機能を保ちつつ訓練プログラムを進める方法を具体的に述べ,さらに頸椎装具・下肢装具についてもふれていただいた.術直後から6週前後までの具体的プログラムの提示は非常に重要である.また猪田氏は高齢頸部骨折患者のリハ訓練進行の具体的対応をプロブレムオリエンテッドに述べてくださった.
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