1ページ講座 リハビリテーション機器の紹介・3
トイレ・1
稲坂 恵
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
pp.201
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103709
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排泄は生命維持機能として重要なだけでなく,他者の手を借りたくないと願う生活行為の筆頭であり,障害者にとって排泄の自立いかんが生活の質に大きな影響を及ぼす.障害者は移動の制限,姿勢変換の不安定さにより,既製のトイレの使用には困難が生じることが多い.したがって,手すりの設置や便器の補高などの環境調整が必要となったり,トイレまで行かれない者には,ポータブルトイレなどの機器の利用が考慮されなければならない.最近では温水洗浄装置の利用が一般化し,後始末動作が困難な者では,これにより問題の解決が図られる.また,簡便で使用者の多いポータブルトイレで問題となっている汚物処理や匂いに対しても,水洗化や消臭剤の研究開発が進んでいる.
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