とびら
理学療法交響学“未完成”
橋本 充
1
1豊後荘病院リハビリテーション室
pp.577
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551103578
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私が理学療法士になって,はや15年目を迎える.この間理学療法(学)はひたすら「科学的アプローチ」を前面に立て,自らの「学問」としての体系化に躍起となっていた観があり,そうしてまたそれは一定の成果を挙げたようにみえる.理論的背景を求め,「科学性」「科学的」なるものに信頼を寄せてきた.結果,現在の理学療法学を得た.
しかし,われわれの業務を含めておよそ医療の現場にかかわる仕事についてはそれを「科学」と呼ぶことはできないのではないかと私は考える.少なくとも純粋科学ではありえない.
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