講座 表面筋電図の臨床応用・4
表面筋電図バイオフィードバックの臨床応用
甲田 宗嗣
1
,
工藤 弘行
1
,
平山 秀和
1
,
井川 英明
1
,
平本 恵子
1
,
辻下 守弘
2
Munetsugu Kouta
1
1広島市総合リハビリテーションセンターリハビリテーション科
2甲南女子大学看護リハビリテーション学部理学療法学科
pp.693-699
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101730
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はじめに
筋電図バイオフィードバックは,1960年代より脳卒中片麻痺患者の痙性麻痺筋などに対して用いられてきたが,機器が高価であること,簡便に利用できないなどの理由から,現在に至るまで広く普及しているとは言えない.しかし,近年の技術革新に伴い比較的低価格の機器が開発され,白衣のポケットに入るような小さいものも開発されている.また,増幅アンプ内蔵の電極の開発やリアルタイムでのノイズ除去処理技術の向上などから,皮膚処理をしなくても簡便に実用可能になってきている.
本稿では,筋電図バイオフィードバックによる介入の特徴,機器の原理,基本的な使用方法を概説し,症例を通して具体的な使用例を提示する.また,筋電図バイオフィードバックに関する無作為化比較対照試験やメタ分析など,比較的最近の報告を紹介する.
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