特集 呼吸機能障害とチーム医療
外来診療につなぐ呼吸ケアチーム医療と理学療法士の役割
瀬崎 学
1
,
山岸 格史
2
,
牧野 真人
2
,
丸山 佳重
2
Manabu Sezaki
1
1新潟県立新発田病院リハビリテーション科
2新潟県立新発田病院呼吸器内科
pp.469-474
発行日 2010年6月15日
Published Date 2010/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101680
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はじめに
近年,慢性呼吸器疾患,特に慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:COPD)に対する呼吸リハビリテーション(以下,呼吸リハ)のエビデンスの蓄積が進み,薬物療法や酸素療法と並ぶ治療法として位置づけられるようになった1,2).2009年に刊行された日本呼吸器学会によるCOPDガイドライン第3版ではさらにその効果を再認識し,従来COPDの中等症から推奨していた呼吸リハの開始時期を軽症からとより早期化しており3),日常診療における治療戦略上呼吸リハは欠かすことのできない地位を占めるようになっている.
しかし,呼吸リハは継続できないと半年間程度で効果が減弱または消失することが明らかになっており4,5),入院治療終了後,いかに呼吸リハを継続実施していくかが現在の課題のひとつとなってきている.
本稿では,近年蓄積された外来呼吸リハに関する報告を概説するとともに,当院で行われている呼吸器疾患の入院から外来診療への連携の実際,そして実際の症例の提示を行う.
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