学会印象記
―第25回義肢装具学会―理学療法への提言
香川 真二
1
1兵庫医療大学リハビリテーション学部
pp.170-171
発行日 2010年2月15日
Published Date 2010/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551101614
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秋晴れという言葉にふさわしい好天に恵まれた2009年10月31日(土),11月1日(日)に,第25回日本義肢装具学会学術大会(以下,本学会)が神戸市のポートアイランドで開催された.会場となった国際展示場は,三宮駅と神戸空港を結ぶポートライナーの最寄駅から徒歩1分と大変便利であり,参加者も予想を大きく超える1,500名と盛況であった.
神戸と義肢装具学会との関係は古く,1968年に日本義肢装具研究同好会(現・日本義肢装具学会)が神戸の地で発足し,1989年には澤村誠志先生(兵庫県立総合リハビリテーションセンター)のもと,第6回ISPO(国際義肢装具協会)世界学会も神戸で開催された.本学会の大会長である陳 隆明先生(兵庫県立総合リハビリテーションセンター)は,澤村先生と20年来にわたり切断者の臨床現場に携わってきた方である.そのため,今回の学会は義肢装具士の学会という印象ではなく,どちらかというと医師,セラピスト,看護師向けの内容が多く盛り込まれていた.
大会テーマは「ハードウェアとソフトウェアの融合」で,これまで培われてきた義肢装具に関するハードウェアに加えて,科学的根拠に基づく臨床評価とリハビリテーション(以下,リハビリ)をいかに融合するかに焦点をあて,会長講演,ワークショップ,シンポジウムが組まれていた.
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