特集 ヘルスプロモーション
21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)と健康増進法について
厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室
pp.433-439
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100493
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国民の健康の現状
わが国では,戦後,公衆衛生水準の向上や医学技術などの進歩により,すべての年齢層で死亡率が低下し,平均寿命は,男性78.3歳,女性で85.2歳となっている.一方で,全人口のうち65歳以上人口が1975年には約7%であったものが,2000年には15%を超えるなど,わが国の社会は急速に少子・高齢化しており,2025年には65歳以上人口が4人に1人を占めるようになるものと予想されている.
このような人口の急速な高齢化が進む中で,結核といった感染症が死因の多くを占めていた戦前と比べ,保健・医療水準の向上に伴って,急速な高齢化が進み(表),悪性新生物(がん),心臓病,脳血管疾患などの生活習慣病が増加するなど,日本人の疾病構造は大きく変化してきており(図1,2),さらに,要介護状態になる者の増加などが社会問題となっている.
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