講座 病態運動学―変形・拘縮とADL・6
小児疾患における変形・拘縮と歩行
中林 美代子
1
,
佐藤 理美
1
Nakabayashi Miyoko
1
1新潟県はまぐみ小児療育センター診療部訓練室
pp.809-816
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100169
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小児の理学療法分野においては,近年対象となる疾患が多岐にわたり,その障害程度が重度・重複化する一方で,骨関節系疾患や神経系疾患といわれる肢体不自由児も決して少なくはない.これらの発達障害児は,先天的にあるいはその成長過程において,変形・拘縮を伴うことが多い.理学療法を展開していく際には,疾患の特性をふまえたうえでの療育・介入が必要となる.そこで本稿では,症例を通してそれぞれの疾患に伴う変形・拘縮の歩行への影響とその対策についても述べる.なお,側彎については第4回の講座で述べられており,ここでは割愛させていただく.
骨系統疾患
骨系統疾患は全身の複数の骨関節に先天的または後天的に顕著な病変を示す疾患群で,多様性を有している.成長に応じて障害形態が変化することも多い.ここでは,代表的な疾患として骨形成不全症と,先天性多発性関節拘縮症について述べる.
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