特集 実践能力を高めるカリキュラム
実践能力を高めるための特色ある理学療法教育方法
コミュニケーションスキルを向上させるための教育的試行
松本 直人
1
,
吉井 智晴
1
Matsumoto Naohito
1
1専門学校東京医療学院理学療法学科
pp.142-145
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100027
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根拠に基づく医療(evidence based medicine:EBM)へのパラダイムシフトと同じく,教育においても伝統的理学療法教育の優れた方法を継承しつつ,技術指向型・学問偏重型教育から,問題解決能力・実践能力育成へとパラダイムシフトが始まっている.技術職の育成から専門職の育成へのシフトと換言できる.卒前教育,卒後教育,生涯教育ということを通じて「実践能力」を捉えれば,学生ばかりでなく資格を取得している理学療法士にとっても重要なテーマであることは間違いない.理学療法士である以上は実際の臨床の場でさまざまな状況の変化に対し責任を持って適切に対応することを要求される.そのためには自ら主体的に問題に取り組み解決する能力を向上させる努力が必要である.この実践能力を卒前教育でどのような教育手法やツールを用いて育成するかということがわれわれのテーマである.
東京医療学院(旧:東京医療福祉専門学校)は平成9年に開校し,平成14年に昼間部を増設した.昼間部は現役学生が多く,夜間部は社会人入学者が大部分を占め,修業年限はいずれも4年間である.両課程とも学科長1名と5名の専任教員を配置し,それぞれの学科の特長を生かした教育を行っている.現在,わが校で取り組んでいる実践能力を高めるカリキュラムの一例として「昼間部の現役学生を対象としたコミュニケーション技能向上のための教育プログラム」と「夜間部の限られたカリキュラムの中での効率的かつ効果的教育方法の試行」について紹介する.
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