技術講座 病理
神経組織の標本作製法と特殊染色法
羽賀 千恵
1
,
秋山 治彦
1
1東京都精神医学総合研究所精神疾患研究系老年期精神疾患研究部門
pp.519-528
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906651
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新しい知見
中枢神経組織では,従来からの一般染色法や特殊染色法に加え,新しい鍍銀染色法〔改良ガリアス-ブラーク(Gallyas-Braak;G-B)法やメセナミン-シルバー(methenamine-silver;M-S)法)が考案された.また,免役組織化学染色法の改良,中枢神経関連の新たな抗体の作製により,神経疾患病理変化における特異蛋白の存在が明らかにされてきた.ここに最近の新しい知見として進行性核上麻痺や皮質基底核変性症などに出現するグリア細胞内タングルや多系統萎縮症のグリア細胞質内封入体,さらにアルツハイマー(Alzheimer)病老人斑の初期像と考えられるびまん性老人斑の染色法を紹介する.
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