けんさアラカルト
国家試験と教育—生化学の分野から
太田 英彦
1
1杏林大学保健学部生化学
pp.708-709
発行日 1994年8月1日
Published Date 1994/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906585
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国家試験は,資格を目ざす学生諸君にとってなかなか高いハードルのようである.せっかく多大の努力を払って国家試験を受けるのなら,その努力が重要な事項のより深い理解につながればよいと思わずにはいられない.
筆者は1992年の春から臨床検査技師の国家試験受験のお手伝いをはじめたばかりのうえ生化学の範囲外にはまったく無知である.しかし過去の国家試験問題やそれに関連した模擬試験,問題集,解説などに何度かおやっと思わせられてきた.これらの問題や解説の中には,受験生の理解を考えていないのではないかと思われるような難解な内容や,推敲が足りないのではないかと思われる文章をちらほら見かけ,その結果,学生が無意味な努力を払わせられているのを目撃したからである.
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