資料
International Normalized Ratio(INR)
風間 睦美
1
1帝京大学医学部第1内科
pp.330-332
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906547
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■経口抗凝血薬療法のモニタリング標準化
わが国においても人口の老齢化,生活習慣の変化に伴って,血栓性疾患が増加し,経口抗凝血薬療法を含めて各種抗血栓療法が普及しつつある.
経口抗凝血薬療法の効果は,プロトロンビン時間(prothrombin time;PT)でコントロールされており,その適正治療域はPTで15〜25%,トロンボテストで5〜10%とされてきた.しかし,これらの測定に用いられるトロンボプラスチン試薬は,リン脂質を主成分とする動物あるいはヒト臓器の抽出物であるため,製品によって,また製造ロットによって,血漿中の凝固因子低下に対する感度が異なる.したがって,トロンボプラスチン試薬で経口抗凝血薬療法をモニターする場合,英国を中心としたヒト脳由来,北欧でのトロンボテスト,アメリカを中心としたウサギ由来を用いると,それぞれ適正治療域が異なる.また成績の表示法にも,秒,活性パーセント,比,Indexなどがある.
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