疾患と検査値の推移
心房細動とPT,INR
岩出 和徳
1
,
青崎 正彦
2
,
巽 藤緒
1
1国立病院機構横浜医療センター・循環器科
2国立病院機構横浜医療センター
pp.731-737
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100088
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はじめに
近年,心房細動による血栓塞栓症,特に脳塞栓症が注目されている.脳塞栓症は,前兆なく突然発症し,他のタイプの脳梗塞と比べ死亡率が高く,後遺症も重篤であり,QOL(quality of life,生活の質)の観点からもその予防は重要である.海外を中心にその血栓塞栓症予防の大規模臨床試験が数々発表され,わが国でも治療指針であるガイドラインが作成されている.
本稿では,心房細動における血栓塞栓症およびその予防(ワルファリン療法)について概説し,ワルファリン療法の際に用いられる凝血学的検査であるプロトロンビン時間(prothrombin time,PT)および国際標準比(International Normalized Ratio,INR)について解説する.
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