コラム
2;5転座
深川 智美
1
1東海大学医学部臨床検査医学
pp.1106
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906371
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t(2;5)(p23;q35)は,ki-1(CD30)抗原が陽性となる未分化大細胞性リンパ腫で40〜60%に認められる.臨床症状は,末梢リンパ節腫脹や発熱を初発症状とすることが多く,皮膚病変,軟部組織,消化管を原発巣とすることもある.若年者に多く,予後は非ホジキン(Hodgkin)リンパ腫のなかでは比較的よい.t(2;5)(p23;q35)において2p23上のALK(anaplastic lymphoma kinase)遺伝子と5q35上のNPM(nucleo phosmin)遺伝子が結合したキメラ遺伝子を形成する.2p23の異常はT細胞性腫瘍に多く認められる.
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