増刊号 誰でもわかる遺伝子検査
Ⅱ.各論—遺伝子検査はどういうときに必要なのか
2.技術編—遺伝子検査を活用するための知識
2)増幅法
(2)その他の増幅法
川口 竜二
1
1株式会社エスアールエル,ゲノム研究開発室
pp.939-943
発行日 2002年9月15日
Published Date 2002/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906321
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はじめに
遺伝子検査において微量遺伝子を増幅(あるいは増感)して測定することは,少量しか採取できない貴重な臨床材料を扱う分野では不可欠である.ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction;PCR)法が臨床検査分野へもたらした成功例にならって,さまざまな核酸増幅法が開発されてきた.PCR以外の遺伝子増幅・増感法について,いくつか研究開発がなされ,また実用化されている.ここではそれらの方法の原理や特徴などについて述べる.高感度測定には,標的DNAそのものを検出レベルまで複製する「ターゲット増幅法」,ターゲットに結合するプローブを複製する「プローブ増幅法」およびプローブに標識したシグナルを増幅する「シグナル増幅法」があり,いずれも実用化されている(表1).
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