けんさアラカルト
血清中マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP-3)
坊田 剛志
1
,
為井 弘範
1
,
平野 佳代子
1
,
小幡 賢一
1
1第一ファインケミカル株式会社
pp.477-478
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543906198
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はじめに
慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)は全身性の炎症性疾患であり,病因は今だ明らかではありませんが,その主たる病態は持続する滑膜炎に起因すると考えられています.このとき,増殖した滑膜組織は炎症性サイトカインや各種プロテアーゼを分泌し,そのプロテアーゼにより,関節軟骨の破壊がもたらされます.
なかでも,RA患者において,matrix metalloproteinase-3(MMP-3)は,(1)滑膜組織で過剰発現しており,関節液には多量に含まれている,(2)関節軟骨中のプロテオグリカンを分解する,(3)RA患者の関節液中のMMPs量はそれらの阻害物質であるtissue inhibitors of metalloproteinases(TIMPs)とアンバランスであることから,RAの病態に深く関連すると言われております.
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