オピニオン
検査データと付加価値
松尾 収二
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.11
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905697
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“付加価値”という言葉を使うことは本当はおかしなことである
“付加価値”というと,あたかも二次的産物のように聞こえるが,検査は本来,固有の能力を持っている.われわれが単にそれを引き出せないだけである.われわれはこれまで正しいデータを迅速に報告することに一生懸命であった.それはそれで価値あることであるが,検査の値段が下がり,単に検査をするだけでは存在価値が低くなってきた.怠慢のつけが回ってきているのである.やっと当たり前のことに取り組もうとしているのである.
私は,“付加価値”とは,検査が有する能力を引き出すこと,すなわち臨床的意義を示し,診断や治療に益することとしたい.具体的にはインターフリテーションを付すること,コンサルテーションに応じることである.
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