増刊号 血液検査実践マニュアル
Part 1 総論
1.血液学の基礎知識
2)造血機能とその調節機構 b)白血球系
奈良 信雄
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科全人診断治療学講座臨床検査医学分野
pp.643-645
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905405
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はじめに
白血球には,好中球,好酸球,好塩基球,リンパ球,単球がある.これらは,形態学的観察・染色性・表面抗原・機能などから見ると,それぞれが異なっている.しかし,それらは共通した祖先から派生し,さらに形態的,機能的により異なった赤血球,血小板も同じ祖先から作られてくる.すなわち,骨髄の中で,多能性幹細胞である造血幹細胞が分化し,成熟して各血球が産生され,末梢血液に流れ出てくる.
本稿では,白血球系細胞の作られるプロセスについて,血球の分化と,その調節について概説する.
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