日常染色法ガイダンス 金属・無機物の日常染色法—カルシウムの染色法
コッサ染色
金子 伸行
1
1東京大学医学部附属病院病理部
pp.151-153
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903716
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目的
組織に沈着したカルシウム塩を検出することが目的である.カルシウム塩は骨,歯以外の組織では通常溶解した状態で存在するが,加齢や病的状態(腫瘍,炎症,血中カルシウム濃度が高い状態など)で組織に沈着することがある.カルシウム塩としてはリン酸塩が多いが,リン酸炭酸塩あるいは炭酸塩も存在する.
石灰化物はヘマトキシリン・エオジン(HE)染色でヘマトキシリンに濃染するため,比較的容易に認識されることが多いが,他の沈着物との区別が難しい場合や,沈着量が少なく,HE染色上,同定が困難な場合などにはカルシウムに対する染色を行う.
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