けんさアラカルト
乳頭分泌液CEAの測定法
西川 洋子
1
1大阪府立病院臨床検査科
pp.688-689
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543903189
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近年の乳癌発生率の増加に対して早期発見の必要性が高まっている.癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen;CEA)は臨床検査で最も多く利用されている腫瘍マーカーであるが,早期診断時の血清中CEAの測定意義は低い.一方,腫瘤を触知しない乳癌の診断は困難であるため,乳頭分泌液CEA測定が利用されている.乳癌における異常乳頭分泌の頻度は4〜8%であるが,腫瘍により産生されたCEAの大部分が乳管内に放出されるため,乳頭分泌液CEAの測定意義が高い.
筆者の検査室ではマンモテックキット(持田製薬)とルーチン検査用のEIA自動分析装置(AIA1200,東ソー製)を一部併用して現在(1993〜1996年末)までに143例を測定したので,その経験を記す.
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