マスターしよう検査技術
風疹ウイルス抗体検査法
巴山 顕次
1
,
深沢 糾
1
,
永井 広子
1
1(株)エスアールエル
pp.741-752
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902853
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
風疹(rubella)は,RNAウイルスのトガウイルスグループの感染によって起こる発疹性疾患である.臨床的診断は,発熱,リンパ節腫脹,発疹を主徴とする小児急性発疹症である.妊婦が妊娠初期に風疹ウイルスに感染すると先天性風疹症候群児を出生する.風疹の確定診断は,風疹ウイルスに感染した患者の急性期(発疹出現3〜5日以内)と回復期(7日〜14日後)のペア血清による風疹ウイルス抗体測定がある.風疹ウイルス抗体は,表1に示すように,いろいろな検査法がある.最もよく利用されているのが,赤血球凝集抑制試験(hemagglutination inhibition test;HI),酵素免疫測定法(enzyme immunoassay;EIA,ELISA)の2法である.
本稿ではこの2法の検査手順について解説する.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.