Japanese
English
特集 ウイルス疾患の検査法
ウイルス検査技術
風疹ウイルス
rubella virus
植田 浩司
1
,
吉川 ひろみ
2
1九大医療技術短大部
2銀杏学園短大
pp.1269-1273
発行日 1975年11月15日
Published Date 1975/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909175
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
風疹ウイルスの臨床検査は発疹性疾患が風疹ウイルスによるものか否かの鑑別に用いられる.娠妊初期の3〜4か月の間の風疹罹患妊婦からは先天異常(白内障,心疾患,難聴,新生児栓球減少性紫斑病など)を持つ子供が生まれ,これを先天性風疹症候群と称している.したがってこの検査の成績がしばしば人工流産の適応を決定することになる.先天異常の原因が風疹ウイルスの胎内感染によるものであるか否かの診断をつけることもこの検査の応用で可能である.風疹ウイルスの実験室診断にはウイルス分離1〜3),および風疹赤血球凝集抑制試験(HI試験)4),補体結合反応(CF反応)5,6),中和試験7),螢光抗体法8)があり,わが国でもその方法の解説と検討が行われている9〜12).臨床検査の目的ではHI試験を用いることが最も多い.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.