検査法の基礎検討のしかた 臨床化学検査・7
測定値の正確さの評価試験
雲類鷲 雄一
1
,
白井 秀明
2
,
桑 克彦
3
1総合病院水戸協同病院検査科
2鹿島労災病院検査科
3筑波大学医療技術短期大学部
pp.657-661
発行日 1996年7月1日
Published Date 1996/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902833
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ユーザーの基礎検討は,メーカーでの基礎特性データを実践的に確認することである.ここでは,認証標準物質を用いる測定値の正確さの評価試験と校正方法について示す.
日常検査法による測定値の正確さの評価試験には,標準物質を用いた標準を測定する方法と,実用基準法などの基準となる測定法との相関分析による方法とがある1).前者の方法が,実用性に優れている.一方,基準となる測定法との相関分析による方法は,多数の試料を用いて基準の測定法(評価基準測定法)と評価したい測定法(評価対象測定法)による測定値から,回帰式を求めて評価対象法の正確さを評価する.このとき用いる評価基準測定法は,実用基準法(reference method)か常用基準法(consensus method)であり,これらは通常用手法で行われる.このため,測定技術に習熟していないと信頼性のある結果は得られず実用的ではないので,一般の検査室では用いない1).
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.