増刊号 臨床生理検査実践マニュアル画像検査を中心として
Ⅰ.超音波検査法
3.検査の実際
6)その他
(2)末梢循環
尾崎 俊也
1
1幸循会OBPクリニック画像診断部検査科
pp.133-134
発行日 1995年4月15日
Published Date 1995/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902337
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
過去における末梢血管超音波検査は,高周波連続ドプラ法(10〜20MHz)で,順次観察部位を血管に沿って移動しながら,血流波形の変化により病変部位を同定し,さらに病変部末梢側の血流パターンから重症度を推定した.そのため高度の検査技術と多くの検査時間を必要とし,ルーチン検査としてはほとんど一般化されなかった.
しかし,高周波Bモード断層法における分解能の向上により,表在血管の形態および性状が観察され,さらに低流速表示が可能なカラードプラ法の開発により,血流がリアルタイムに可視化でき,簡便で無侵襲な検査法として最近注目されてきた.
血管疾患は閉塞性病変と拡張性病変に大別されるが(表1),末梢領域において,近年増加傾向にある閉塞性動脈硬化症を中心に,四肢末梢血管超音波検査法について以下に述べる(拡張性病変は表2参照).
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.