今月の表紙
子宮の高分化型腺癌細胞
都竹 正文
1
,
古田 則行
1
,
坂本 穆彦
2
1癌研究会附属病院細胞診断部
2東京大学医学部病理学教室
pp.1053
発行日 1994年12月1日
Published Date 1994/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902187
- 有料閲覧
- 文献概要
子宮頸癌および子宮体癌取扱い規約によると,子宮頸部腺癌の組織分類は内頸部型腺癌adenocarcinoma endocervical type,類内膜腺癌endometrioid adenocarcinoma,明細胞腺癌(類中腎腺癌)clear cell adenocarcinoma(mesonephroid adenocarcinoma),腺様嚢胞癌adenoid cystic carcinomaなどが亜分類されている.その中で最も頻度の高いのが,内頸部型腺癌である.これは頸管円柱上皮に類似する細胞からなる癌である.これらはさらに,腺構造および細胞の分化程度により高分化型,中分化型および低分化型に分けられる.
一方,子宮体部腺癌の組織分類は,内膜型腺癌adenocarcinoma endometrial type,漿液性腺癌serous adenocarcinoma,粘液性腺癌mucinous adenocarcinonma,明細胞腺癌clear cell adenocarcinoma(類中腎腺癌mesonephroid adenocarcinoma)に分類されている.体部腺癌の大部分は内膜型腺癌に属し,内膜腺(主として増殖期型または,まれに分泌期型)に類似した腺様構造を呈する.分化の程度により高分化型,中分化型および低分化型に分けられる.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.