増刊号 免疫検査実践マニュアル
各論
Ⅲ.血漿蛋白
1.免疫グロブリン
(2)血漿蛋白の異常(M—蛋白,クリオグロブリン)
橋本 寿美子
1
,
河野 均也
2
1日本大学板橋病院臨床検査部
2日本大学医学部臨床病理部
pp.176-178
発行日 1994年4月15日
Published Date 1994/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901930
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血漿蛋白のうち免疫グロブリン(immunoglobulin;Ig)の異常には,量的異常と質的異常とがある.ここでは質的異常を中心に話を進める.検査室で発見の糸口となる日常検査所見としては次のような所見が挙げられる.①血清蛋白電気泳動像の異常,②著しい高蛋白血症,③赤沈値の異常亢進,④赤血球連銭形成,⑤血清膠質反応の異常,⑥温度変化による異常反応〔thermoprotein:パイログログリン,クリオグロブリン,ベンスジョーンズ蛋白(BJP)など〕,⑦各種抗体価の異常高値,これらの検査で異常が認められた場合にはIg異常症を考慮して検索を進める必要がある.
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