特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
5 アポ蛋白
5アポ蛋白—3.酵素免疫測定法
原納 優
1
,
中野 隆光
1
Yutaka HARANO
1
,
Takamitsu NAKANO
1
1滋賀医科大学第三内科
pp.1407-1410
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917541
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はじめに
免疫反応を応用したアポ蛋白の測定法としては,ゲル内沈降反応によるSRID法1),ロケット免疫電気泳動法2),さらに溶液内沈降反応による免疫比濁法3)やレーザーネフェロメトリー4)などが報告されている.またラジオアイソトープを用いた感度の高いラジオイムノアッセイ(RIA)法5)も最近,開発されてきている.
アポ蛋白の酵素免疫測定法(enzyme-linked immunoassay;EIA)については,1978年Fruchartらが報告したアポBの測定法6)に始まり,次いで1980年HolmquistらによりアポC-I,C-II,C-IIL E7)およびB(1982年)8)の競合法による測定法が報告された.これらの方法はポリスチレンチューブを固相として,抗原(または抗体)を付着させ,これに抗原を競合させて測定する競合法である.最近Heiden9)らもポリスチレンビーズを固相としたアポBの競合法を報告したが,Fruchartらは1984年にポリスチレンボールを用いたアポBの非競合法(サンドイッチ法)を報告した10).
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