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人工内耳
舩坂 宗太郎
1
1東京医科大学耳鼻咽喉科学
pp.372-373
発行日 1993年4月1日
Published Date 1993/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901464
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はじめに
人工内耳(cochlear implant)は,聾患者に会話能力をよみがえらせるという点で画期的な新医療である.今までは手話とか筆談でしかできなかった患者が,人工内耳を付けるとわずか2か月のリハビリテーションで会話が一応可能となる.彼らは生きる喜びを得たと一様に述べており,聾,つまり音声による会話もできず,外界の音とまったく遮断されているという苦痛が健聴者には計りしれないほど大きいことを痛感させられている.
ここでは,人の言語聞き取りのしくみ,われわれが用いている22チャンネル人工内耳の構造,そして装用患者の言語聞き取り能力について解説しよう.
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