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骨のPNET
福永 真治
1
1東京慈恵会医科大学第一病理学教室
pp.1120-1122
発行日 1992年12月1日
Published Date 1992/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901360
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背景
未熟神経外胚葉性腫瘍(primitive neuroectodermaltumor;PNET)は神経管周囲の胚芽細胞層を構成する未分化な細胞の形態と細胞配列を模倣する腫瘍で,元来は中枢神経性腫瘍に対して用いられた用語である.歴史的には1983年にPNET of the brain inchildren1)として提唱されたことに始まる.近年,軟部や骨など末梢性に発生した同様の腫瘍にもその用語が用いられる傾向にある2,3).骨原発のPNETについては1984年Jaffeら3)によって初めて4例が報告された.
現在,骨PNETと小児に多い悪性骨腫瘍であるユーイング肉腫との関係,特に組織発生について議論が盛んである.従来は一般光顕,細胞質内の糖原の有無や電顕像から神経性の特徴の有無を検討することにより両者を鑑別していた.最近では神経性マーカー(神経特異性エノラーゼ,ニューロフィラメント,S-100蛋白,Leu 7など)を用いた免疫組織化学的な技法により,あるいは表現型の関連性が明らかになりつつある.
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