けんさアラカルト
週40時間勤務への対応
松本 佶也
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.586
発行日 1992年7月1日
Published Date 1992/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901213
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追いたてられるようにがむしゃらに働き,労働戦士といわれつつ過労で倒れるか,休日はもっぱら家でごろ寝あるいは社用ゴルフというのが,わが国のサラリーマンの姿である.昨今,輸出外貨備蓄が10兆円を越し,国際的には富裕な国と評価されながら,依然として国民の1人1人がそれほど余裕というかゆとりのある生活をしているといった実感がないという.こうしたことの要因の1つに働き過ぎ,労働時間の長さが挙げられた.国全体で労働時間の短縮に向けて週休2日や4週6休制を採り入れ,社会生活全般になじんできたが,昭和63年には労働基準法で週40時間労働制が目標とされ普及実施を施策として打ち出した.最近の新聞発表によると,民間事業所のほぼ9割がこれらの制度のいずれかを実施しているという.
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