明日の検査技師に望む
これからの検査技師
松下 哲
1
1東京都老人医療センター研究検査科
pp.583
発行日 1992年7月1日
Published Date 1992/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543901210
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今日,検査技師は職種として病院,検査センターにとって必要欠くべからざる存在である.しかし人件費が高くつく今日,医療費の有効活用の面から検査技師の人員数,職場での機能,コストパフォーマンスについて見直しが行われている.
その背景因子の1つとしてしばらく前から大規模検査センターの機能,質が向上し,病院の検体検査部門と競合関係に入ったことが挙げられる.検査センターに外注するものとして適しているものの1つに多種小量の検体検査がある.例えばホルモンやビタミンの濃度の測定は,昔でいえば大学病院に入院するか,外来に通院しなければその測定にあずかれなかった.しかし今は,そのような大学の研究室レベルの測定結果を外注検査で利用することができる.大病院でも多種小量の検査は内部で測定が可能であるが,廃棄,管理にコストのかかる放射性同位元素を使用しなければならない場合があり,整理される傾向にある.
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