病気のはなし
糖尿病
井藤 英喜
1
1東京都老人医療センター内分泌科
pp.100-107
発行日 1992年2月1日
Published Date 1992/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900942
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サマリー
1991年9月28日の新聞各紙は,日本には約500万人の糖尿病患者が存在すると推定されるという厚生省研究班の見解を報道した.糖尿病は,網膜症,腎症といった細小血管障害,虚血性心疾患,脳血管障害,閉塞性動脈硬化症といった種々の血管障害のみならず神経障害,白内障など種々の合併症を多発する.糖尿病における糖・蛋白・脂質代謝異常はこれらの合併症発症の基盤となる.したがって糖尿病の診療は,これらの代謝異常を検査により認識し,是正しつつ合併症の発症・進展を予防する医療といえる.糖尿病の診療の進歩は検査法の充実,進歩によるところが大きい.
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