トピックス
最近の輸入感染症
澁谷 敏朗
1
1帝京大学医学部寄生虫学教室
pp.487-488
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900617
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わが国に風土病的に存在していた寄生虫病が激減した現在,輸入寄生虫病と,本来動物の寄生虫であるものがヒトに感染するいわゆる人獣共通感染症(zoonosis)としての寄生虫病が目立つようになった.
輸入寄生虫病といえば,熱帯などの途上国で感染した病気を持ち帰る場合を指すことが多いが,一方,外国から寄生虫を持った獣肉,食品が輸入され,これを食して感染する例もある.さらに,渡り鳥が病原体を運んで渡来し,これに感染した魚貝類を国内で捕獲し,生食したために起こると考えられる場合もあり,広く輸入病の範疇に入れてもよいと思う.
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