検査法の基礎
常在菌と病原菌—[3]皮膚
秋山 尚範
1
,
神崎 寛子
1
,
荒田 次郎
1
1岡山大学医学部皮膚科学教室
pp.1043-1047
発行日 1990年7月1日
Published Date 1990/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900313
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サマリー
皮膚科領域においてみられる常在菌としてはコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)が,病原菌としては黄色ブドウ球菌が最も多く観察される.皮膚感染症は,病巣の発現に菌の侵襲が一次的役割を呈している一次性膿皮症と,細菌の感染が一次的ではなく検出された菌が病原菌とは考えにくい慢性膿皮症に代表される疾患群に分類される.近年,免疫低下状態の患者において常在菌であるCNS,coryneform bacteriaの重篤な感染症の増加が注目される.
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