増刊号 血液・尿以外の体液検査法
13 関節液
E.細胞診
古田 則行
1
1癌研究会附属病院細胞診断部
pp.714-717
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900207
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はじめに
関節には平面関節,半関節,可動関節などの種類があるが(表9),通常,関節液が貯留し細胞診の対象となるのは可動関節である.その中でも膝関節が最も多く,手関節,足関節,指関節がこれに次ぐ.
可動関節は関節嚢によって閉ざされる(図6).この腔を関節腔という.関節腔内は0.1〜0.5mlの滑液によって満たされている.滑液は,コンドロイチン硫酸,ヒアルロン酸を含む粘稠な液体で,関節の潤滑性を保つほかに,関節軟骨に栄養を与える働きをする.
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