増刊号 血液・尿以外の体液検査法
18 嚢胞
E.細胞診
平田 哲士
1
1がんセンター臨床検査部
pp.790-791
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900232
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はじめに
嚢胞(cyst)という名称における概念や定義は必ずしも明確なものではなく,慣用的なものである.一般的には,固有の壁で閉ざされ,内容物の充満によって球状に膨らんだもので,病的に生じたものを嚢胞という.壁の内面は上皮細胞で覆われていることが多いが,そうでないこともあり,内容物は液体のことが多く,ゼリー状のことや,気体のこともある.
分類は,発生機序,部位,上皮の有無(仮生,真性)単房性か多房性か,単発性か多発性か,などによって行われているが,諸家によりさまざまである.
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